店舗での裾上げについて

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D’URBAN QUALITY

ダーバンは、日本人の体型や感性と向き合い、日本人に最も似合うスーツやジャケットをつくり続けてきました。
ダーバンが大切にしていることは、すべての製品が着る人にふさわしくエレガントであること。そして接する人にきちんとした印象を与える服づくり。そのためにダーバンは、どれほど手間がかかっても糸や生地の品質、高い縫製技術を持った日本の工場での丁寧なモノづくりにこだわり続けます。それでこそ日本のビジネスパーソンから信頼されるブランドであり続けることができるのだと信じています。
今の時代は、多くのものが安く手軽であることを求められ、ともすれば本質よりも表面的な要素だけでその価値を判断される傾向にあります。しかしそのような商品からは、真面目で丁寧につくられた「本物」だけが持つ、袖を通したときに感じる「着る喜び」を味わうことなどできません。着る人が誇りや自信を抱きながらグローバルな舞台でスマートにふるまうこともできないのです。
ダーバンは、今までもこの先も、ダーバンの考える価値を時代に埋もれさせることのないよう提供し続けます。
そう、この価値こそが“D’URBAN QUALITY”なのです。

スーツは生きています。

西洋生まれの洋服が、湿度が高く四季の変化に富んだ日本で、その機能や美しさを十二分に発揮するには、実は想像を絶した技術が要求されます。よい素材ほど環境の変化に敏感に反応し、生きもののように息をしています。
春一番が平野を駆けぬける頃と、湿度が90%にもなろうかという梅雨時や真夏の頃とでは、ジャケットの伸び縮みの差が1.5cm以上にもなります。
この驚くべき現象はすなわち、スーツ全体がバランスを取りながら呼吸をする「よいスーツ」か、環境の変化によってダレたり、反ったり、引きつれるような「悪いスーツ」かに分かれていく極めて重要なポイントとなります。

スーツは進化しています。

そもそも、毎日着こんでいくうちにスーツが型くずれしていくなどということは言語道断ですが、大切なのは「硬く重い」仕上がりで型くずれさせないのではなく、「軽くしなやか」で、それでいて型くずれさせないこと。そのために、ダーバンは時間をかけてスーツを進化させてきたのです。
そのためには柔らかく、しなやかな細番手の上質な原料が不可欠ですが、さらにそれを敏感で微妙な生きもののように扱える高い技術力がなければ、「羽織るように着る」軽く柔らかいスーツへと進化させていくことはできません。

ダーバンが進化させてきたスーツには、見映えを左右する表地や、機能的であり快適な着心地を演出する裏地はもちろんのこと、上質な表地の伸縮度に正確に対応できうるスーツの骨格ともいえる毛芯もまた重要な存在です。
表地・裏地・毛芯を三身一体とする高い技術力は、365日湿度を一定に管理されている工場で培われ、身体を軽くつつむ「よき一着」のわずかな厚みの中に隠されています。そして、こうしてでき上がったスーツは、着ていく度に徐々に、そして確実にあなたの身体にフィットしていきます。

普通のスーツは普通ではできません。

モノづくりに、妥協や惰性は禁物です。
ダーバンには、他の追随を許さない高度な技術や開発力があると自負します。しかし、私たちダーバンにとってそれは普通のこと、当り前のことなのです。それゆえに、妥協なく仕上げたよき一着をもって「普通」と称したいのです。
一般に「普通」がいいというのは、高価過ぎず奇抜過ぎず「平凡」が一番いいという意味で使われることが多いようですが、私たちはむしろレベルが高くなければ「普通」などできないのだと考えます。世界に通じるハイスタンダードであることが私たちの「普通」である、それが一番の誇りなのです。
朝、クローゼットの中に数あるスーツの中から、なぜかつい手に取ってしまうのは限られた一部であり、ハイスタンダードのスーツとはそういうものをいいます。そして、ダーバンのスーツはきっと、その厳選された数着の中に入っていることでしょう。

丸くないスーツなんて。

欧米人が着る和服姿を見て、どうもしっくりこないと思うことが時々あります。それは身長の問題等ではなく、胸の張り方、腕のつき方、腰の位置あるいはその出方等々、日本人とは大きく骨格が違うがゆえであることはいうまでもありません。
では、日本人が着る洋服はどうなのでしょう。
欧米人からは、日本人のスーツ姿はどのように見え、いかに感じられているのでしょうか。
グローバルな舞台に立つことの多い今日、日本人同士の目よりももっとシビアにスーツのよし悪しを見られているのかもしれません。
「丸いスーツ」という言葉、ご存知でしょうか?ダーバンが提唱しているスーツの基本です。身体の限られた個所にだけスーツが接触してその重みがかかる、世に多い平面的なスーツとは違い、身体のどの部分にも片寄った無理がかからず、日本人の体型に合わせて丸く包むように立体的につくられたスーツのことです。そのためには、人体工学から入り、極めて高度な技術を駆使しなければ、平板な既製服を超えた丸いスーツをつくることはできません。

服地を縫い合わせるだけでは。

ただでさえ不愉快な通勤電車で、吊り革に手を伸ばすと、アームホールのあたりが突っ張ったりしないでしょうか? 車を運転していて両脇がきつく感じたりしませんか? オフィスのデスクに向かっていて、背中にストレスを感じたり、ズボンの後ろのベルトループの辺りにひきつれを感じたりしませんか?
着るという行為は毎日のことです。スーツが心と身体に満足を与えないのなら、それは単に縫い合わされた布地に過ぎないのです。

図をご覧下さい。欧米人と日本人では、上体だけでこれだけ違いがあります

  • 胸の厚さが違います。最近は徐々に差がなくなりつつありますが、一般的には、欧米人の方が胸に厚みがあります。
  • 骨格的に肩甲骨のつき方が違います。欧米人が全体に丸く出ているのに対し、日本人の場合は肩甲骨がかなり突き出しています。
  • それゆえに腕のつけ根が大きく違ってきます。背中を中心とする横線から欧米人は6〜8度なのに対し、日本人は14度ほども前に出ています。
    簡単に言えば、日本人が胸を張って肩を後へ引いた形が欧米人の体型といえます。

性能がよくなければ。

つまるところ、服づくりとは「平面的な布地を人間の曲面に合わせて立体化すること」と言いきれます。例えば、長さの違う2枚の布地の長い方を少しずつ縮めながら縫い合わせていき、完全に一枚のものにしてしまう「いせこみ」というテクニック。あるいは、裁断面が曲線同士の布地をアイロンで追い込んで直線同士にしてから縫い合せると、いつまでも消えることのない柔らかい膨らみが自然に生じる「おいこみ」等。高度な縫製技術の数々の果てに、はじめて平面の服地は、肩甲骨に突っ張らずゆったり背中を包むのです。
そして長時間のオフィスワークや車の運転にも無理のこない、ひきつれ感のない、よき一着が仕上がるのです。スーツはもはや「機能」というよりは「性能」という言葉の方が当てはまるのかもしれません。

角(かど)のとれた大人と丸い仕上がりのスーツは、ちょっと付き合えばたちまちわかるものです。そしてそのどちらも、付き合うほどに段々よくなる不思議を持っています。